顕熱(けんねつ)は水蒸気量の変化をさせずに温度だけで変化させる熱です。 一歩、潜熱(せんねつ)とは温度変化をさせずに水蒸気量だけさせる熱でで、目に見えずに潜んでいる熱と表現します。 全体の熱(全熱)=顕熱+潜熱で、全熱に対する顕熱の割合が顕熱比です。
顕熱比は湿り空気線図では熱水分比と同様に円弧のグラフで示され、その傾きが顕熱/全熱となります。 顕熱比が1のとは、熱がすべて乾球温度変化に使かわれるということで、湿り空気線図では水平の状態移動となります。
顕熱比0.5とは、全熱量のうち乾球温度変化に使われる熱量が半分ということです。(A→Bの変換) 残り半分の熱は水蒸気の増加(B→Cの変化)に使われます。 顕熱のグラフで0.5と中心を結び、その同角度の線をAから引きます。
顕熱比=0とは、乾球温度の変化には熱は使われず、全熱量は水蒸気を増やすことに使われるということです。 グラフは水蒸気量(絶対湿度)の増加のみの垂直の変化(B→C)となります。