結論から言うと民泊は儲かります。 「儲かる」と一口にいっても、どの程度の収益があれば儲かると感じるのかは、人によって全く違ってきます。ですから私は具体的な数字をお知らせしたいと思います。 どの程度の利益が出るかは場所によって大きく違いますので、ここでは京都市内の2流の場所、つまりベストではないが工夫次第で客が呼べる場所という条件にします。
利益はマンションの2倍!
たとえば15室のホテルを作ろうと思うと、1億5000万円ほどかかります。これは設計監理料、消費税など諸経費を含めた額です。(土地代は別) 毎月の売上からリネン洗濯代・清掃費・備品代・光熱費を差し引くと200万円ほど残ります。(マンションとして運営した時のほぼ2倍の額) これとは別に運営費がかかります。しかし私の持論では、運営を人に任せるくらいならホテル営業は辞めるべきです。他人に運営を任せることは自分の人生を他人に任せるのと同じであり、ダメにされたら死んでも死にきれません。 私の知る限り、運営会社は総売上の何%かを手数料として受け取ります。彼らはホテルが繁盛すると手数料は比例して増え、繁盛しないと手数料が減るというシステムです。 一見マトモに思えますが実はぜんぜん不平等な契約です。ホテル経営にも損益分岐点があり、売上がある額を下回ると損益が生じます。要するに赤字です。赤字が続くと倒産します。しかし運営会社はホテル経営が赤字であっても運営手数料を手にします。つまり、彼らはリスクを一切負わないのです。リスクはすべてホテル経営が取ります。 だから私は、「ホテル経営者が自ら運営すべきだ、そうでないなら辞めたほうがマシ!」と強く言うのです。
運営のプロなど存在しない
そうは言われても・・・ホテル運営なんてやったことないし、難しそう・・・ あなたがそう思うのもムリはありませんが、はっきり言ってぜんぜん難しくありません。というか、ホテル運営のプロなどいないのです。 たとえば旅行代理店のパンフレットをご覧ください。そうです、カレンダーがA、B、C、D、E・・・と色分けされているものです。Aがいちばん安く、B、C、D、E・・・とだんだん高くなるカレンダーです。 平日は安く、休前日や連休が高い。そして年末年始とお盆が高い。さらに平均的に高いシーズンと安いシーズンがある。 私は京都のホテルすべてとは言いませんが、かなりの数をチェックした結果、特に法則は見つかりませんでした。おそらく担当責任者の「感」で値付けしているのでしょう。特に繁忙期と閑散期の宿泊料の比率は1.85~2.81とバラバラです。 もし、彼らがリスクを負っていたら、もっと感動的なコントロールができるはずです。
民泊は一過性のものではない
「民泊」という言葉はここ数年のものですが、民宿なら大昔からあります。 子供のころ、あなたも海の家や山の家に泊まったことがありますよね。あれはまあ季節限定ですが、一年を通して集客している宿坊というものがあります。全国の門前町には宿坊があって、遠方からお参りにくる人の宿となります。 また東海道五十三次をはじめ主要街道には宿場町があり、宿が立ち並んでいました。 当時から宿のチェーン店もあったとは思いますが、中には個人経営の旅籠もあったはずです。ですから民泊は今に始まったことではなく、旅する人がいる以上、宿屋は存在するのです。要は集客と運営しだいです。
集客と運営のコツ五箇条
集客と運営のコツを箇条書きにします 1.その街におけるあなたのホテルの立ち位置、居場所を確立する 2.日本人客と外国人客の両方を集客する 3.お金を使わず宣伝する 4.機会損失の意味は大手と個人では違うことを知る 5.過剰な値下げ競争に参加しない ここでは解説しませんが、五箇条を頭に入れて読み進めてくだされば、だんだんとコツが掴めてくるはずです。
やはり民泊は儲かる
冒頭に「民泊の利益はマンションの利益の2倍」とシレッと言いましたが、これは凄いことです。 なぜなら賃貸マンション経営では建築資金を全額融資を受けた場合、30年返済するのがやっとであり、元本と金利と固定資産税を払うといくらも残りません。 つまり家賃収入100万円のうち80万円くらいが消えて手取りは20万円ほどです。 はっきり言ってこれでは生活できません。 ところが民泊経営は違います。手取りが100万円ほどになります。これなら優雅な生活ができますね。「手取りは50万円で充分」という人は規模を半分にすれば良いのです。 また、別の妙案もあります。民泊経営でせっせと返済すると10年ほどで完済します。そのあとはマンションに切り替えます。その時点では返済が終わっているので、賃貸収入100万円に対して経費は20万円ほどとなり、手取りが80万円も残ります。これは美味しい! このサイトでは京都での民泊ビジネスを例にしてお話していきます。その理由は机上の空論に終わらせないためです。 小規模であっても実際に民泊経営をすることは真剣勝負です。真剣勝負おける[発想→実験→フィードバック]から得た眼力をあなたにダイレクトに伝えたいのです。 そしてこの眼力は、京都のみならず全国どこででも利用することができます。 もちろんアレンジは必要ですが、私は全国どの地域においても工夫しだいで民泊の生きる道が開かれるものと信じています。