設計監理費を払っても、トータルでは安くなる!

全く同じ図面で見積もっても、見積額に3割の差が・・・

私は長年建築の設計監理をしているので、建築費がどのようにして決まるかが手に取るようにわかります。

設計図面が完成すると数社の建築会社から見積を取りますが、全く同じ図面を配布しても見積額は会社によって3割も違ってきます。図面は極めて詳細で、仕様も細かく記載されており、図面枚数も100枚近くになります。
2016年7月、ある建物(鉄筋コンクリート造3階建て、外断熱工法、住宅+賃貸マンション)の見積を4社からとりましたが見積結果は1億1200万円~1億4300万円でした。
どうしてこうも違うのでしょうか?
私はその原因を知っているので驚きませんが、建築主さんなので不安になられます。それでは気の毒なので見積が出てくる前に見積額を予言しておきますが、だいたい当たります。

見積を依頼する前に、下記のことはしっかり調べておきます。

・経営状態はしっかりしているか?
・技術力はあるか?
・社長は技術畑出身者か?

年間売上が大きな会社の特徴

年間売上が大きな会社は、土工事・鉄筋・型枠・鉄鋼・鋼製建具・電気設備工事・給排水設備工事費がものすごく安いです。
年間売上額が少ない会社の半額くらいで仕入れることもあります。なぜなら上記の職種においては、年間に一定量を越える数量を発注する約束をすることによって、大幅に安い単価で契約できるからです。
逆に言うと、原価を低くするために建築会社は年間売上高をキープする必要があるわけです。受注が順調なときはなんら問題はありませんが、不調な時期もありえます。
そんなときは、たとえ薄利であっても受注高を守らねばなりません。もしあなたがそれに出くわしたら「ラッキー!」です。

それに比べて住宅設備機器(キッチン・洗面・ユニットバスなど・家庭用エアコンなど)と内装材(フローリングや木製建具など)は大きな会社でも小さな会社でも仕入れ値はそれほどかわりません。なぜならネットが普及したからです。
建築主は価格ドットコムで調べるし、簡単に買えるので誰が買っても同じような値段になるのです。

営業に力を入れている会社の特徴

営業に力を入れている会社は諸経費が多く必要なので、工事原価が安くても見積額は高くなります。なぜなら広告宣伝費と営業マンの給料に多くのお金を使うからです。
彼らの本音は「設計事務所からの仕事をしても儲からないので、営業努力をして自前で仕事を獲得スべし!」です。
ところが営業が思うようにいかず、年間売上高をキープできないときには設計事務所からの見積依頼に応じることもありますが、まあ、中途半端な金額になります。

ついでに建築会社の営業マンの給料と年間ノルマの概ねをお教えします。
ハウスメーカーのように膨大な宣伝費とモデルハウスを投入していない一般の建築会社の営業マンが、建築工事を受注するのはたいへんむずかしいものです。
一般に、年間に1億円受注する営業マンはかなり優秀であり、その人の年収は700万円以上です。それを会社側から見ると2倍以上の経費がかかっているのです。
つまり、1億円の仕事は1億1500万円くらいで受注しないと成り立たちません。

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営業に力を入れていないのに売上が大きな会社は、存在するか?

もし、営業に力を入れていないのに売上が大きい会社があったとしたら、そこがいちばん安いわけですね・・・でも、、そんな会社が存在するものでしょうか?

実は、探せばあります。見つけにくいだけです。

ひとつは設計事務所からの仕事ばかり受注している建築会社。
もうひとつは大手ゼネコンの下請け、というより丸投げされている建築会社です。
これらはなかなか技術力に長けています。なぜらな設計事務所の仕事は難しいし、大手ゼネコンの仕事は品質が高くないと通らないからです。
なぜそんなしんどい仕事ばかりするのか?
いいえ、しんどくないのです。彼らは物づくりが好きであり、好きなことはいくらやっても疲れません。
彼らは営業が嫌いです。「良いものさえ造っていれば、お金はあとから着いてくる」と思っているのです。(そういう会社は潰れることはないにしても、儲かりません・・・だから社屋はプレハブだったりする)
「好きこそものの上手なれ」の言葉通り技術はどんどん上がります。だから設計事務所や大手ゼネコンから次々とご指名が入るようになり、特に営業しなくても受注できるわけです。

私たちが発注スべきなのは正にこういった建築会社なのです。
ところが、、見つけにくい。

設計料を払っても、トータルでは安くなる!

真の物づくり集団〔営業に力を入れていないのに、設計事務所や大手ゼネコンからご指名が掛かる会社〕は見つけにくいです。営業に力をいれていないから見つけにくいのはアタリマエですが、理由はそれだけではありません。偽の物づくり集団が存在するからです。
彼らはことば巧みに、建築主が安心するようなことばかり発言しますので、素人には見抜けません。見抜けないだけなら良いのですが、得てして素人さんは建築費が高い会社を信用してしまうものです。
なぜなら彼らの身なりは立派だし、社屋も立派。なにより言葉が巧み。だから信用してアタリマエです。
逆に物づくり集団は作業服に軽トラ。言葉足らず。値段は安い。
ひょっとしたら経営が危ないから安いのかも・・・と、いらぬ心配をしてしまいます。

ところが私、は偽物を見抜いて真の物づくり集団を見つけることができます。
ですから一般の方が選ぶ建築会社よりも20%くらい安い建築費で発注することができるのです。

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私が頂く設計監理料は建築費の10%~13%ですから、設計監理料を頂いてもトータルでは安く上がります。
そしてなにより、建築主さんの価値観、ご希望を根底から捉えて費用対効果の優れた設計をしますからなおさらです。

fbp%e9%a1%94%e5%86%99%e7%9c%9f 手前味噌のてんこ盛りになってしまいましたが、事実なので胸を張ってお伝えしたいと思った次第です。
ご用命のほど、是非ともよろしくお願い申し上げます。

一級建築士事務所 Mac建築デザイン研究所 代表 安田昌弘

最終更新日: | 投稿者:, G+

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