私は長い間住宅の設計をしてきましたが、ずっと気になっていたのは子供が巣立った後の子供室のことです。 はっきり言ってもったいない! 主のいない部屋は物置と化し・・・しかも男の子の部屋は臭い! なのに固定資産税をずっと払い続けている・・・ 「これをうまく利用できないか?」というのが発想の原点でした。
子供が巣立ったあとを考えて子供部屋を作る
収益型二世帯住宅は2005年に建てた私の自宅が基になっています。その時点では二世帯住宅ではなく単なる収益住宅でした。私の自宅の場合、1階に子供室を2つ作り、2階がリビングとダイニングキッチン、そして3階が自分たち夫婦の寝室になっています。
1階の子供室はワンルームマンションのようになっていてバストイレ、キッチン付です。セキュリティのため、それぞれの部屋にはスチール扉で強力な鍵付がついています。しかも防音ドアにしました。それは他人に貸したとき互いに気を遣わずに済むためです。
小規模でも入居者は確保できる
2007年に長女が高校を卒業して東京の美術学校へ入学したのを機会に、長女の部屋を賃貸に出しました。家賃はなんと7万5000円の値がつきました。これは京都市内ではかなり高い家賃です。最初の入居者は20代の社会人女性でした。2代目の入居者も20代の女性、3代目の入居者は20代の男性です。
家賃が入ってくることはもちろん嬉しいことですが、それよりもっと嬉しかったのは、「完全なマンションでなく、個人住宅に手を加えたような小規模なものでも、ちゃんとした建物をつくれば入居者を確保できる」という、私の持論が証明されたことです。
自分年金として自宅を活用
2008年5月には、日本経済新聞社の日経ヴェリタスの取材を受け、「自分年金をつくる」という記事で第一面に取り上げられました。
収益住宅のすすめ
2009年6月に私の3冊目の著書「収益住宅のすすめ」が筑摩書房から発行されました。
テレビ取材
2009年11月にはテレビ東京のワールドビジネスサテライトの取材を受けました。特集は自分年金です。(動画がスタートするのに10秒ほどかかります。すみません)
そして完成
その後、時代の流れをふまえて改善を加え、収益型二世帯住宅の基本形が完成したのです。完全なマンションでなくても、個人住宅に工夫した程度の小規模な建物でも、ちゃんとした建物をつくれば入居者に認めていただけるということはすでに立証済みですから、ご安心くださいませ。
付録
このスロットマシンは「収益型二世帯住宅」の発想の原点である「収益住宅」のイメージを示したものです。