「まあ、実際にトレーニングするかどうかは別として・・・ 」 「ジムがあるというだけで安心するよね」 これは意思が弱いひとのセリフであって、あなたのセリフではないはずです。 ジムで汗を流すとスッキリしますね。「爽快!」とはこの瞬間のための言葉でしょう。 体は正直です。少しずつでもトレーニングを続けていると、肩や胸のあたりに筋肉がついてきます。 すると、人に見せたくなります。 わたしだけ? なにより嬉しいのは、年齢よりも若い服が似合うようになるからです。(顔のシワは取れませんが・・・) ということで、ジムをお勧めします。 サウナで老廃物を発散させるのも良いものですね。明日への活力が湧いてきます。
運動による振動を下の階に伝えない
ジムを設計する上でだいじなことは、運動による振動が下の階に伝わらないようにすることです。 ジムの機器は重量物なのでそれに耐える床を作るのは当然ですが、「丈夫な床」と「振動を伝えない床」は全く別のものです。 要は丈夫な床の上に、振動を伝えないもう一つの床(浮床と呼ぶ)を作ることです。
この技術はけっこう難しく、慣れない人がやるとキッチリ失敗します。 私は高等学校の2階建ての体育館を設計しました。しかも2階が柔道の練習場という過酷な条件をクリアした経験があるので、ジムくらいは朝飯前です。 ところで、ジムと言えば汗。汗と言えば湿度ですね。 しっかりと湿度コントロールできることは、ジムの大切な性能のひとつです。湿度コントロール
いまさらですが日本の夏は絶対湿度が高すぎます。 部屋干しの洗濯物からはイヤな匂いがしますし、食べ残しはすぐ腐ります。 人間も腐りそうです。 そこで除湿するわけですが、従来の家で除湿するとけっこう高くつきます。 なぜなら隙間が多いからです。 隙間が多い家で除湿するのは、穴の空いたボートから水を汲み出すようなものです。 汲み出した分だけ水が入ってくるので、永遠に汲み出さないといけません。 つまりエアコンは回りっぱなしになり、電気代の請求書を見るのが怖くなります。 これが、「気密性が必要な本当の理由」です。 世間では「気密性は計画換気のため」という説明が蔓延していますが、最大の理由は除湿対策です。
本当は怖い?加湿器
湿度コントロールは冬にも必要です。 日本の冬は異常に低湿度ですから、刺すように冷えます。 低湿度な室内を暖房すると更に相対湿度が下がり、肌がカサカサになります。 そこで加湿器の登場ですが、申し訳ありませんが従来の家ではいくら加湿器を運転してもお部屋の空気は加湿されません。 その理由を説明させてください。 A:24℃30%〈冬に暖房するとまずこの状態になります) ↓ B:加湿器すると一瞬だけ湿度は60%くらいまで上がります ↓ C → D:ところがすぐに結露して湿度は40%くらいにもどります 結露箇所 : 窓枠、押入、壁の厚みの中央よりやや外、床板の裏あたり (ペアガラスになってから、見えない部分で結露するのでよけいに怖い) ↓ E → B:また加湿します。(あとは、この繰り返し)
ちなみに6畳の部屋でどれくらい結露するか計算してみましょう。 6畳の部屋は約25立方メートルですから、室内の空気の重さは 25×1.3kg=32.5kg E~Bの加湿で(0.11-0.0075)kg/kg×32.5kg=0.113kg つまり約113gの水が、窓枠、押入、壁の厚みの中央よりやや外、床板の裏あたりを濡らすことになります。 これにどれくらいの時間を要するかですが、これは建物の状態によります。 一般の6畳用の加湿器の定格出力は200cc/時間ですから、30分くらいなのでしょう。 もし1日に10時間も加湿したら1日2リッター、つまり最大級のペットボトルの水を毎日、柱や基礎にブッカケることになります。 これでは建物はたまったものではありません。はっきり言って建物の破壊行動です。 ほんとうに怖いですね、加湿器は。諸悪の根源は建築家の自慰行為
さきほど加湿器を悪者にしましたが、悪の根源は建築家のマスターベーションです。 デザインばかり考えて、性能を考えない輩が多すぎます。 物理現象はとても素直で、ルールに則って事を起こします。 結露する条件を建物内につくらなければ、建物内では結露しません。 結露する条件を建物内につくらない構造、それが外断熱工法なのです。 CosmosE3はもちろん外断熱工法であり、しかも気密性に優れているので加湿器を使えばモロに室内の湿度が上がります。 するとどうでしょう、低めの温度でもマイルドな暖かさを感じるではありませんか!
友人夫婦はどこへ?
外断熱の話になると、私はつい熱く語ってしまいます。 娘に聞いた話ですが「Mac安田は暑苦しいオヤジ」と言われているらしいです。 どうりで友人夫妻もいつの間にか消えていました。 吹き抜けの渡り廊下を渡って、妻がクローゼットを案内しているようです。 私も言ってみましょう・・・行かない方がよいかな・・・