小屋裏収納庫は有効か?

 昭和40年に生まれたムダは「応接間」です。あちこちにニュータウンが造成されて、洋風な家?(純和風でない家)がどんどん建てられましたが、そのほとんどに「応接間」がありました。たとえば玄関を入ってすぐの左右に、あるいは南向きの敷地の場合なら、太陽の当たる貴重な南側に応接間が設けられました。誰が応接間を流行させたかは知りませんが、応接間にお通ししないといけないほどのお偉いさんが出向いてくるはずがないと思います。まあ、住宅のステイタスとして人気を博したのかもしれませんが、これもまったくムダですね。 

 そして現在、私がムダだと思っているのは小屋裏収納庫です。

危なっかしいハシゴでの荷物の出し入れは大変ですし、サウナかと思うほど熱い小屋裏では収納物が痛みます。建て主(クライアント)から、「ともかく収納は取れるだけ取ってください」という要望をいただくことが多いのですが、私は、大きな収納庫を作ればいいというものではないと考えています。まず現在収納庫に眠っているものをリストアップして、生活するのに本当に必要なのかチェックすると、意外といらないものが収納されているものです。捨てるのが嫌だからという理由で残っているものも多いはず。実家へ持って帰って保管してもらっても、結局は使っていないもののほうが大半のように思います。余計なものを持たずに生きる。このように心がけるとシェイプアップされた家造りができます。