敷地は将棋の駒のような五角形
面積は285㎡
それをどう活かすか?
そこが腕の見せ所です
余談ですが、私はこういう変形の土地を見るとワクワクしてきます
なにか面白いことができるかもしれない!
真四角な土地からは生まれない、楽しい建物にできるかもしれない!
敷地をどう活用したかは来週のお楽しみですが
今の時点ではっきり言えることは「1ルームマンションはつくらない」ということです
その理由をご説明するには、まず、日本の賃貸マンション市場についてお話しないといけません
日本の住宅戸数は、昭和43年に世帯数を追い越して、その後ずっと供給過多です
ただしそれは、単に「数」の話しであり、「質」や「サイズ」については一切考慮されていません。
「質」に関しては、解体寸前のあばら屋も、使いものにならない粗悪な家もカウントされています。
「サイズ(広さ)」に関しては、これまた市場のニーズとチグハグなのです
これを服にたとえると、普通はMサイズの人が多いのに、何をまちがったのか
メーカーがSサイズばかりをつくって売りだしたようなものです
つまり、1ルームマンションが異様に多いのです
なぜ、チグハグになってしまったのか?
1ルームマンションは1970年代から80年代の好景気に爆発的に増えました
・ 親の羽振りがよく、子に学生マンションを借りた
・ 企業が質の良い社員を確保するため社宅としてつくった
・ 新入社員でも良い給料がもらえた
でも今は不景気で、いつ景気が回復するかさえ見えて来ません
このグラフは、平成○年から○年までの、社会人の所得と、仕送り額を示しています
この10年で、年収1000万円の人が減り、年収500万円の人が増えています
中には50才前後でリストラされて、再就職した人もいるでしょう
ちょうど大学生の親の年齢です
そして大学生に対する仕送り額は、この10年で3万円以上も減っています
景気の良い時代はいつまでも続かないのに、目先の利益を優先した事業主も多かったのも事実ですし、
1ルームマンションが投資の対象にされたのも事実です
ですから私はもう、1ルームマンションはつくりません
真面目に働いた社会人が、ちゃんと暮らせるお部屋を創ろうと思います
では、次回をお楽しみに。
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