エンタルピーは空気内部のエネルギー、熱量を表し、単位はJ（ジュール）です。
1Jは1N（ニュートン）の力で物体を1ｍ動かすエネルギーで、1J=1N・mです。
1kJ/kg(DA)とは、乾き空気1Kg当りの内部エネルギー1kJ=1000Jということです。
空気の温度が上がると、分子運動が盛んになります。
湿度が高いと、多くの水分子も分子運動に加わります。よって温度、湿度が高いと、空気内部のエネルギーも高いことになります。
湿り空気線図でエンタルピーは、右下がりの直線群で示されています。
温度0℃、湿度0％の時、0kJ/kg(DA)とされ、そこからどれだけエネルギー量があるかが数値で表示されています。
0℃、0％と比べた熱量なので、比エンタルピーともいいます。
点Aから点Bに状態を写すには、60-40＝20kJ/kg(DA)だけエネルギーが必要とわかる仕組みです。

出典：原口秀昭著〔環境工学入門〕